スーパーにアイドル？ ページ8
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『お疲れ。』
「お疲れー。」
助手席に彼が乗ったのを見て、ゆっくりとアクセルを踏む。
タクシーで来ると言っていた彼に、迎えを提案したのは私。
「ねぇ、翔太。ちょっとスーパー寄っていい？」
『ん。いいよ』
お気に入りの音楽が車の中を満たす。
「お！今日は空いてる―」
いつもより少ない車の数に、すぐに駐車できた。
「じゃ、行ってくるから」
『は？俺も行くけど』
「え？なんかいるなら一緒に買ってくるけど…」
私の回答を聞かず、先に降りて歩いていく翔太の背を追う。
「なんで、来るのよ？！」
できるだけ小さい声で彼にそう言う。
マスクに帽子。一応隠してはいるが、曲がりなりにも彼は芸能人。
もしも…と考えると気が気じゃないのに、私の気持ちなんて無視してノリノリでカートを押す。
『今日は、デートなんだから一緒にいてもいいじゃん』
「…さようですか」
面と向かって言われると照れる。
変な返しになったが、ツッコミが来ないのは多分彼も照れてるから。
後ろから見える彼の耳が赤くなっていることは見なかったことにして目的のものを求めてスーパーを歩く。
ーー
ー
「買い過ぎじゃない？」
『いいんじゃない？今日食べれなかったら明日食えよ。』
「えー」
初めて二人で行ったスーパーは、思いの外楽しくてついつい無駄なものまで買ってしまった。
「重くない？」
『俺、鍛えてんだぞ。…ちょっと重い。』
「あはは！」
車を家の駐車場に停め、歩く道中。いつもと変わらない二人。
「変わろうか？」
『いや、…じゃあ、これ。』
フワッと握られた右手。
少しだけ湿っているのは御愛嬌ということにしとこう。
「ふふっ」っと笑えば、『笑ってんなよ』と小突かれたが、もうしばらくは…
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よちよち(プロフ) - 初めてコメントします。毎日楽しみに読ませて頂きました。いいですね🥰翔太くんのデレ感‼️読めてキュンキュンしました‼️ (4月10日 3時) (
レス) @page16 id: bee34b06b2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづ(プロフ) - はじめまして。楽しく拝見させていただいているのですが言葉の誤用が気になったのでお知らせです。定員→店員。あと役不足という言葉は間違えやすいですが反対の意味ですよ。これからも素敵な作品期待しています!！ (4月5日 23時) (レス) id: 054daa6dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お豆腐屋さん | 作成日時：2024年4月4日 23時
