恋慕-affection-

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実は未成年に間違えられたことが何回かある。


どうしても夜中にアイスが食べたくなって近所のコンビニへ出掛けたあの日は、巡回中のパトカーに止められて身分証を見せたし。


お巡りさん、すっごく謝ってくれた。


私服で居酒屋に行った時も身分証をお願いしますって言われたし、スーパーでお酒を買った時も言われた。


慣れっこで特に嫌な気持ちになったことはない。


結構しっかり大人なんですけど…とは思うけど。



「俺、Aちゃん送って帰るからここで解散ね。」


「車に荷物乗せたまんまなんだけど。」


「それを取ってタクシーで帰ってくれ。」


「ええー。」


「翔太、さすがにな？」


「へいへい。」


「…私は、構いませんけど。」



え？と3人の声が重なる。



「大介くんには言ったけど、私まだ買い物があるので。それに電車で帰れる距離ですから気にしないでください。」



やっと決断したドライヤーを手に取ってレジへ向かう。


店の出入口には大介くんがまだいた。



「あいつら送った後になっちゃうけどいい？」


「私ほんとうに、」


「俺さ、無性に中華食べたくて。…作って？」


「…！」


「手伝うから！…だめぇ？」


「わ、私はいい、けど。」


「うしっ！兄ちゃんに連絡しよーっと。」

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