my home 2 (ページ3)

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岩「おいしい…」

目尻に皺を寄せてふにゃって笑うひかるさん。
パクパク口に運ぶ様子を見てたら別に無理してるわけではなさそうで。

「塩加減がーとか言われたらどうしようかと…」

岩「ねぇなにそのイメージ」

「…そんなこと言わない」って拗ねたひかるさんはほんとに見た目と中身のギャップが凄い。
何はともあれお気に召して頂けたなら良かった。
ホッとして私も玉子焼きをひとくち食べるとなかなか上出来。
もぐもぐ朝ご飯を食べながら話題は今居ない住人の方について。

「さっくんは今日早番でしたよね」

岩「6時には家出てたはず」

うちの園は時差出勤で、全職員のひと月のシフトが一覧で配られる。さっくんは3歳児クラスで、私は0歳児クラス。乳児と幼児で分かれてるから休みを合わせようと思えば合わせられるけど、今月は特に合わせてない。

岩「阿部とふっかとラウールももう出てるね」

向「学校組も毎朝早いからなぁ
しょっぴーは水曜は午後診だけやからまだ寝てるやろ？
ほんでめめもさっき帰って来たとこやから寝てる」

「2人は？」

岩「俺は当直だったら8時半出勤かな。そっから丸一日」

「ひぇ…」

向「ほんま凄いよなあ」

命を預かる仕事をしている身としては、24時間アンテナを張り巡らせれる自信は正直ない。
消防士さんに関しては命を預かるどころか救う仕事で、気力も体力も想像つかないくらい必要だと思うから本当に尊敬する。
そりゃあ子ども達も憧れるよ…

向「俺はカフェあったら早起きやけど今日はお休みやからのんびりしてる〜」

「なるほど
じゃあ今日は居酒屋だけ？」

向「そー！
ちなみに舘は今日は市場に仕入れ行くー言うて早朝から出てるはずやで」

そう言う康二くんが見たホワイトボードの「宮舘」のところには確かにそう書かれていて少しホッとしている自分が居た。
反対派の人が何人いて、どなたかなんて分からないけど少なくとも今この家に居るのは受け入れてくれている人だけだと思うと気が楽だった。

向「ごちそーさま！」

岩「ごちそうさまでした」

向「洗いもんは俺するわ〜作ってくれてありがとうな」

「いやいやそんな…」

パパパーっと食器を集める康二くんに手を出す暇もなくてワタワタしていると、ひかるさんがフッて笑って「甘えときな」って言うから。ここは康二くんにお願いすることにした。