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亮平side
“_____亮平”
母の声がする。
俺を呼ぶ声がする。
“りょ、ちゃん、”
“りょうにいちゃん、”
康二と蓮の声がする。
俺を求めて、泣いてる。
「…ぱぱ、」
照「亮平、携帯貸せ」
ブルブルと俺の手のひらで震える携帯。
相手は母で、パパはとても怒っていて。
こんなはずじゃない。
こんなはずじゃなかったんだ。
今日は特別な日で、部屋の隅で震える康二やそれに寄り添う蓮の姿を見るはずじゃなかった。
辰「ひかる、亮平怖がってるから」
照「亮平」
「…いやだ、」
照「亮平！」
怒らないで。
おこらないでってば。
今日は笑ってるはずでしょう？
パパのそんな顔、見たくなんかないんだよ。
怖くて涙が滲む。
俺の背中をさする涼太くん。
俺は、おれは。
「…こーじ、れん、」
照「お願いだから、言うこと聞いて」
「泣いてる、2人が泣いてるから。パパが怒ったらもっと泣いちゃうよ、」
おれも泣いちゃう。
2人の前では強い兄でいたいの。
辰「…照。」
照「ごめん。怖かったな。パパ、どうしてもママとお話ししないといけない。康二が笑って暮らせるように、亮平も協力してくれる？」
「ん、する」
照「…スマホ、貸して？」
未だ震え続ける携帯をパパに手渡せば、リビングを出て行った。
たつくんもそれに続くように出ていって、残された俺たちの間には静寂が流れていた。
真「…こーじくん、れんくん、」
涼「まい、涼くんのところおいで」
翔「翔くんたちのお部屋行こう。大介はどうする？」
大「…一応、ここにいる。」
涼「わかった。何かあったら呼んで」
大ちゃんはダイニングの椅子に腰をかけ、近づくことなくただ見守ってくれてる。
俺は2人のそばに寄って、震えながら泣く弟たちをまとめて抱きしめた。
「…大丈夫、大丈夫。にいちゃんがいるから。2人を離したりなんかしないから」
蓮「ふえ、まま、まま、」
康「ごめんなさい、ごめんなさい」
「蓮、康二。亮ちゃんだよ。ママじゃない。康二を傷つける人はここにはいないから」
もし、神様がいるのなら。
お願いだから2人を傷つけないで。
みんなを幸せにする笑顔を持ってる康二と、今日10歳になった蓮を。
お願いだから、パパと2人を離さないで。
俺ならどうなったっていいから。
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鯱(プロフ) - 苺みるくラテさん» ありがとうございます…！！ (12月23日 17時) (
レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (12月18日 1時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
鯱(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます！これからもお付き合いください！ (9月13日 4時) (レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - コメント失礼します！凄く素敵なお話で、読みながら泣いてしまいました笑読みやすくて、これからどうなっちゃうの？！といつもドキドキしてます😵💫💗続きが楽しみです！無理せず頑張ってください！！応援してます(><)♡ (9月11日 8時) (レス) id: 9574711b70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鯱 | 作成日時：2023年9月2日 23時
