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亮平side
ぐわん、と頭の中をループする母親の言葉。
蓮も俺も、うまく言葉を飲み込めなかったのが事実だ。
母『____やってっ！！あの子うちにそっくりなんやもん！！！顔はあんたそっくりやのにっ…！性格が、話し方が！うちにそっくりやってんもん！！』
母『うちはうちが嫌いや！！あの子は嫌いな自分にそっくりなんやもん！！！』
そんな理由だなんて思わなかった。
康二は何も悪くない。
ただ母親が好きで、家族が好きで。
真っ直ぐ愛されようと、家族を愛そうとしていただけ。
蓮「康二くん、お風呂一緒に入ろう」
康「っえ、お、おん」
蓮「亮ちゃんも。ね？」
「…うん」
不安そうに俺たちの袖を引く末の弟は、きっと俺たちがバラバラになることを恐れてて。
大好きな康二が、自分を見てくれなくなるのが怖くて。
俺も康二も蓮が好きなように、俺も蓮も康二が好きで。
照「……亮平、あんまり深く考えるな。今まで通りでいいんだよ」
ぽん、と俺の頭に大きな手が乗って。
パパは柔らかく笑った。
…1番色々考えてるのはパパなのにね。
翔「色々考えて、対処するのは大人の仕事だ。」
真都を寝かしつけた頃、ズカズカと部屋に入ってきた翔太くんは突然そんな言葉を俺に投げつけた。
あの場にいなかった翔太くんは涼太くんから話は聞いたらしく、随分と怒っているように見えた。
「…でも俺は康二のお兄ちゃんで、」
翔「守り方なんて人それぞれで、兄なら兄にしかできない守り方をすればいい。色々1人で抱えて、考えて、結論を出すのは亮平の長所だけど短所にもなり得る。母親んことは照が考えるし、父さんが照の助けになる。色々考えるのは長く生きてる2人で十分。亮平には亮平の役割があるだろ」
ずっと迷ってる。
長男という重圧は、確かに俺の足枷にもなっていて。
それでも2人の兄であるという事実だけは絶対に手放したかなんかなくて。
でもたまに、誰かに導いて欲しい時がある。
怖いんだ。
誰も歩いてない道を切り開くことが。
でも。
翔「真都の兄は俺だろ。こういう時くらい、自分の弟を優先しろ」
突如として現れたふたつの大きな背中。
そこから紡がれる言葉が、俺を導いて、背中を押してくれる。
「…うんっ、」
自分の部屋を飛び出して、オレンジ色とそれを寄り添うように支える黒色が掲げられた部屋の扉を開けた。
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鯱(プロフ) - 苺みるくラテさん» ありがとうございます…！！ (12月23日 17時) (
レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (12月18日 1時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
鯱(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます！これからもお付き合いください！ (9月13日 4時) (レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - コメント失礼します！凄く素敵なお話で、読みながら泣いてしまいました笑読みやすくて、これからどうなっちゃうの？！といつもドキドキしてます😵💫💗続きが楽しみです！無理せず頑張ってください！！応援してます(><)♡ (9月11日 8時) (レス) id: 9574711b70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鯱 | 作成日時：2023年9月2日 23時
