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照side
元妻「…な、なによ、急に…」
ピタリと止まった動き。
蓮はまっすぐと母親を見つめていた。
蓮「蓮、って言います。10歳です」
元妻「し、知ってるわよ、蓮、初めましてじゃないよ」
蓮「僕はあんまり覚えてないから、あなたのこと」
ぐらり、とショックで怯んだ。
きっと、この母親にとっては愛する息子から言われたくなかった言葉で。
それでも蓮は変わらない。
蓮「でも、一つだけ。明確に覚えてることがあるよ」
元妻「な、なに、」
蓮「ママが康二くんを叩いたこと」
「っはあ！？」
元妻「やめて！こんなところで言わんで！誤解や！」
「どういうことだよ！いつ！！」
元妻「誤解や言うてるやん！理由もなく手あげるわけないやろ！！」
？「だったら、理由を今、はっきり教えてよ」
知らなかった事実につい声を荒げた時、後ろから聞き慣れた声がした。
ここにいるはずのない、息子の声。
蓮「…亮ちゃん」
「亮平？！なんで、」
亮「俺はあなたを許さないよ。蓮の目の前で、大事な兄弟が傷つけられたんだ」
元妻「亮平、誤解だってママ言ってるでしょう？」
亮「俺の母親を名乗らないで！！」
今度声を荒げたのは亮平だった。
亮平に触れようとした母親の手はピタリと止まる。
そこで、手を叩く音が耳に届いた。
辰「はい、終了。」
「たつや、」
辰「流石にこれ以上はお店に迷惑だから。移動するよ」
涼「蓮、おいで。亮平も。」
辰「場所なら見つけたから。流石にうちはダメだけど」
元妻「…誰よ、あなた」
辰「あとで改めて挨拶させていただきますが、私たちは照の知り合いです。場所を変えませんか？みなさん見てます」
ハッとして周りを見渡せば、興味津々に俺たちをみる人たちがいて。
慌てて頭を下げた俺と辰哉。あいつは顔を真っ赤にして先に店を出た。
「亮平、なんでいるんだよ」
亮「蓮と同じように、俺も本当のことを知りたいだけだよ」
「…叩かれたところ、見てたんだな」
亮「パパに言えなかったのは、あの人が怖かっただけだよ。また康二が傷つけられる気がして、守った気になってただけ」
「十分だよ、ありがとう」
涼「康二には翔太がついててくれてる。だから早く行って、早く帰ろう」
…ほんと、この家族には敵わない。
早く帰ろう、大事な息子のために。
俺たちの、大切な家に。
涼太の言葉に力強く頷いて、店の外でイライラを隠せてないあいつの元へと急いだ。
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鯱(プロフ) - 苺みるくラテさん» ありがとうございます…！！ (12月23日 17時) (
レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (12月18日 1時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
鯱(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます！これからもお付き合いください！ (9月13日 4時) (レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - コメント失礼します！凄く素敵なお話で、読みながら泣いてしまいました笑読みやすくて、これからどうなっちゃうの？！といつもドキドキしてます😵💫💗続きが楽しみです！無理せず頑張ってください！！応援してます(><)♡ (9月11日 8時) (レス) id: 9574711b70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鯱 | 作成日時：2023年9月2日 23時
