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[宮舘 side]
「大丈夫?」
宮舘「大丈夫だよ。喧嘩してたわけでもないから気にしないで」
「…わかった」
宮舘「Aはさ、翔太のこと、好きだよね?」
「ぶほっ!」
ベッドに座ったAに問いかけると、飲んでいた水を吹き出す。
「なんで知ってるの!?」
俺から見たら凄くバレバレなんだけど、本人的にはバレてないと思っていたらしい。
宮舘「バレバレだよ」
「嘘だ!」
宮舘「本当。幼稚園のときから好きなの気づいてるよ?」
「…マジか…」
シュンとベッドに小さくなって座り直すA。
「好き…だけどさ…私達は幼馴染じゃん?」
宮舘「そうだね」
「3人のままでいたい…というかさ、今の関係が心地よくて壊したくないんだよね」
宮舘「たとえ翔太とAが付き合っても、俺は何も変わらないよ」
「でも、翔太が私のこと好きじゃないかもしれない…」
そんなことは絶対にないのに…
宮舘「じゃあ、諦める?大学に行って今より多くの人と関わるようになって、翔太に彼女ができた時、Aはたえられる?」
「それは…無理だ…」
宮舘「なら、気持ち伝えないと」
「わかった…」
頑張る。そうAは言った。
◇◇◇
沖縄旅行2日目は水族館、3日目は海沿いを楽しんで東京に帰ってきた。
この旅行でくっつくだろうと思っていたのに…くっつかなかった…
宮舘「はぁ…」
岩本「珍しいね舘さんが溜息なんて」
宮舘「溜息つかないとやってらんない…」
翔太とAの現状を伝えると苦笑いする照。
岩本「なかなかだね…」
宮舘「旅行がいいタイミングだと思ったんだけど…」
岩本「なんかビビってそうだよね2人共」
それはあると思う。2人が恐れているのは今の関係が崩れること。いくら大丈夫だと言っても今までの関係が長すぎて崩すことにビビっているんだろう。
宮舘「はぁ…」
ウチの幼馴染たちよ…幸せになってくれ…
何度目かわからない溜息をつきながら、そんなことを思った。
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作者名:雪 | 作成日時:2024年4月6日 18時