紅一点×SnowMan⑨ (ページ6)

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side YOU ページ6

人がたくさんいる空間において、私は眠れないし、
周りに気を張っているから食事も取れない。

袋に包まれているものは平気だけど、
それ以外はやっぱり抵抗がある。

袋に入った小さなお菓子以外は全て蓮に渡して、
私はコンビニのおにぎりを食べておいた。

やがて機内が暗くなる。

けど、眠ることがない私は最近購入した
マンガを読み始めた。

目『漫画読むとか珍しいね。』

「あれ？起きていたの？読書灯邪魔だった？」

目『いや、大丈夫だよ。久々の飛行機であまり眠れなくて。』

「そっか。」

普段楽屋では台本を読んだり、
小説を読んで過ごしてることが多いから、
確かに漫画を読んでいるのは珍しいかも。

目『ライアー×ライアー？』

「うん。恋愛漫画だよ。」

目『え？さらに珍しいというか、読むんだ。』

「普段は読まないよ。ここだけの話にしといて欲しいんだけど、今度この漫画が原作の映画に出るの。だから読んでるだけ。」

目『あ、なるほど。納得した。』

ふーんと言いながらも私の持っていた1巻を取り出して
隣で読んでいる。

それから、CAさんがドリンクを持ってくるまで
2人で無言で読んでいた。

CAさんに声をかけられたことによって、
お互いの集中力が切れる。

目『これさ、もちろんだけど主演だよね？』

「ありがたいことにね。」

目『全然Aのイメージと違う。』

「だよね。だから引き受けた。」

正直、ヒロインは私とはかけ離れていると思う。
だからこそ演技力が問われるし、
こっちも演じていて楽しい。

目『ちなみに相手役は誰なの？』

「んー。内緒。情報解禁まで待っててよ。」

相手役を知ったらSnowManはもちろんだけど、
きっとSixTONESも大荒れすると思う。

私はそんな姿が想像できて、
思わずくすっと笑ってしまった。

そんな様子を見た蓮が、
さっと頭にブランケットをかけてくる。

「えっ？、、、んっ。」

顔を傾けてきたと思ったら軽いキスを唇に落としてくる。

「何してるの？」

目『んー。なんとなく。』

「見られたらどうするの？」

目『大丈夫だって。隠したし、誰も見てないから。』

ニヤニヤと笑いながら覆った毛布を外す。

確かにみんな寝ているけども。
ファンが乗っていたらどうするつもりなの。

ちょっと怒った顔をしてみるけど、
全然彼には通用してなさそうだ。

結局そのあと蓮は寝て、私は漫画の続きを読んでいた。